8. 高校の先輩と寝た話
一月某日。
僕が参加していた芝居の公演があった。
稽古も数える程しかなく、本番中のことはよく覚えていないくらいに緊張していた。
公演そのものは、成功に終わったと思う。
その公演に誘ってくれたのが、高校の時の先輩だった。
公演のあと、出演者が集まって打ち上げをした。
お酒も適度に入って、良い気分で帰路についたが、途中の駅で「飲み直そうか」という話になった。
そこで、打ち上げの時にできなかった話とか、そういったことを話しながら飲んでいた。
ふと気が付くと、終電の時間が近づいていた。
近づいていた、というより、目の前に迫っていた。
今から会計をして、走っても、おそらく間に合わないくらいに。
どうする?とまたお酒を頼んで、ホテルに泊まろうか、という話になった。
「近くに仮面ライダー見れる所あるんだよね。」
そこに行くことにした。
ホテルについて、いざ部屋に入ると、
「おお…」
ナマナマしい!
高校の先輩と後輩、男と女が、ラブホテルの一室にいる……。
なんだかジワジワと不思議な笑いがこみ上げてきて、一頻り二人ではしゃいで、いざ仮面ライダーを見る為ビデオオンデマンドを操作して作品を漁っていると、
そりゃ当然出てくる、アダルト作品。
何となく熟女モノを再生してみる。
エロくない。
女優が脱いでも脱いでも豹柄で、二人で笑い転げた。
次にランキング1位の作品を再生してみる。
普通にエロい。
あっ、これはもう…
みたいな雰囲気になる。
とりあえずお酒を開けて、僕がお風呂を沸かす。
先輩に先にお風呂に行ってもらっているあいだ、僕の心臓はバックバクだった。
如何せん久々だったし、ノリでホテルに来たものの、こうなる事は予想できていた。
先輩が風呂から出て、僕が入る。
いろんな所を入念に洗っていると、風呂の外から賑やかな音が。
出ると、先輩がボンバーマンやってた。
緊張が一瞬にして解けて、二人でボンバーマンした。
しばらくして、時間も程よくなり、僕が「肩凝った」と訴え、ボンバーマン終了。
マッサージをしてもらい、眠くなったので就寝。
……就寝。
何事も無く、就寝。
僕はすぐに眠りについてしまい、どれくらいたった頃か、ベッドが動く振動で目が覚めた。
僕、服着てなかった。
いつの間にか脱がされたのか脱いだのか、ほぼ全裸だった。
???と思っていると、先輩が僕に密着してきて、???が!!!に変わった。
そこからはもう、男女がラブホテルに来たらするであろうことを一通りやった。
3回。
3回!?!!!????
1回して、寝て、して、寝て、して、朝になった。
久々の朝帰り。
先輩は家で怒られたらしいけど、楽しかったからいいって言ってた。
楽しかった。
高校の時から顔整ってて、大学に入ってデビューしたのかますます可愛くなってた(男だけど)。
正直稽古の時から好きだな〜なんて思ってたから嬉しかった。
けど、
まだ付き合えてないんだよなぁ。
これがスタートかどうか分からないけれど、
大丈夫だろうか……